Fang+は大きく下落する

FANG+(Meta, Apple, Amazon, Netflix, Google, Tesla, Nvidia, Microsoftなど) のような大型テック銘柄は「右肩上がりに見える一方で、時々大きく下落する」という特徴があります。


① FANG+が時々大きく下落する理由

  1. 期待先行とバリュエーション調整
    • テック株は成長期待が株価に大きく織り込まれるので、金利上昇や業績の失速があると「過剰に買われていた分」が一気に売られます。
    • たとえば2021年~2022年は金利上昇でPERが調整され、FANG+全体が大きく下げました。
  2. 機関投資家・大口の利益確定売り
    • ご指摘の「心理売り」に近いです。大口は利益確定で一気に売るので、指数全体が数日で10%落ちることも珍しくありません。
    • 特にAIやクラウドなどで「テーマが盛り上がった後の一巡」で売られるケースが多いです。
  3. 業績の伸び鈍化や競合出現
    • Appleはスマホ市場の成熟、MetaはTikTokとの競争、Netflixは加入者伸び鈍化…といった要因が突然売り材料になります。

② オルカン(全世界株式)との比較

  • オルカンは「企業間でパイの奪い合い」が起きても、勝者も敗者も含めて持っているので長期的には世界経済成長=人口×生産性に沿って上がります。
  • ただし、勝者のリターンを最大限に享受できるわけではなく、分散によって成長力が平均化される分、FANG+よりリターンは小さくなりやすいです。
  • 一方で下落リスクも抑えられるので、長期資産形成には適しています。

③ FANG+の「異業種AI連合」的な強み

  • AI、クラウド、半導体、EVなどで相互につながっており、「勝者総取り」が起きやすい環境です。
  • 例:NVIDIA(半導体)+Microsoft(クラウド+AIサービス)+Meta/Google(AI広告最適化)といった形で強者がさらに強くなる構造。
  • この10年はAI・データ経済の波が加速し、「グローバル企業の時代」を強くする要因になっています。

④ 戦略面の考え方

  • 短期(数年単位):FANG+はAIブームの波で大きな利益が出やすい。ご指摘の通り「短期で売り抜ける」戦略も現実的。
  • 長期(10年以上):オルカンのような分散投資のほうが、リスク調整後リターンは安定。FANG+だけに賭けると、米国の規制リスクや産業構造変化(例:GAFAがかつてのIBMのように衰退する可能性)に弱い。

✅ まとめると

  • FANG+は「AI・データ経済の勝者連合」なので、短中期的には高い成長とリターンが期待できる。
  • ただしボラティリティ(下落幅)も大きく、大口売りや金利動向に大きく振られる。
  • 資産形成のコアはオルカンで守りつつ、攻めとしてFANG+を短期~中期で厚めに持つという組み合わせが合理的かなと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする